研究:学術誌『社会言語学』XVI (2016) 内、書評『英語教育と文化・人種・ジェンダー』
そろそろ『社会言語学』XVI (『社会言語学』刊行会、2016)が来そう。
http://www.geocities.jp/syakaigengogaku/2016.html
このたびは、初めて書評を掲載するに至った。
評書は、久保田竜子(著)・奥田朋世(監訳)『英語教育と文化・人種・ジェンダー』(くろしお出版、2015年)。
この書籍は、これまでカナダBCを拠点とする長野県出身のRyuko Kubota氏が英語で発表してきた数十本の論文を、日本語に翻訳し、2冊にまとめたシリーズの第2巻である。
本号では、拙稿を含めたそれぞれの書評と、それらに対する著者らの応答があるそう。
ほかに、田中春美・田中幸子編著『よくわかる社会言語学』(ミネルヴァ書房、2015年)の書評もあるようである。本号では「日本の社会言語学の歴史が一切反映されていない日本語の社会言語学の教科書」として酷評されると、風のうわさできいた。この書籍の著者からの応答は本号には掲載されていないようである。書評はまだだが、書籍は少し前に目を通した。残念ながら、著者を擁護する気はない。
書評のほかにも、投稿論文やコラムがある。投稿論文のうち、三本はろう者・手話関連のようである。中島氏の研究発表は、9月の社会言語科学会で拝聴した。金澤貴之氏は(面識はない)、SYNODOSに次のようなブログ記事を書かれている。ろう者・ろう文化・日本手話に関して基本的だが重要な情報が書かれているので、授業でイントロ的にも使えそうだ。
また親しくさせていただいている杉森(秋本)典子さんは、皇室敬語の簡素化に関する論文を書かれている。杉森さんからはいろいろなバージョンで研究について伺ってきたので、どの話が掲載されているのかはわからない。楽しみにしている。